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カリキュラム・課題研究
Curriculum
カリキュラム・課題研究
What can be acquired in the
2-year course
2年間でなにが学べるか
3つの学習達成目標
臨床統計家育成コースでは、以下の3点の学習達成目標に到達していることを修了の目安とし、臨床統計家に必要な知識、技術、態度を2年間で体系的に学習できるよう、臨床統計関連科目だけではなく、医学、疫学、研究倫理などから全体のカリキュラムを構成しています。
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01
臨床研究の科学的な質を保つために必要な統計学基礎および臨床統計学を修めること。
特に「臨床試験のための統計的原則(ICH E9ガイドライン)」について、十分に理解すること。 -
02
病院での臨床研究に関する実地研修を通じて、統計解析、データマネジメント等の
実務を経験し、臨床統計家に求められる技術に習熟すること。 -
03
臨床研究の倫理的な質を保つために必要な知識・態度を身に着けること。
特に日本計量生物学会作成の「統計家の行動基準」について十分に理解すること。
Diverse Curriculum
多彩なカリキュラム
医療系学部以外出身者は39単位
医療系学部出身者は33単位以上の取得が必要
本コースでは、医療系学部以外出身者は39単位(医療系学部出身者は33単位)以上の取得が必要となります。
SPHのコア5領域の内10単位、課題研究4単位に加えて、臨床統計家育成コース必修科目として「統計的推測の基礎」、「統計家の行動基準」、「医療統計学実習」、「臨床試験」、「生存時間解析」、「統計モデルとその応用」、「交絡調整の方法」、「解析計画実習」、「臨床試験の統計的方法」、「臨床研究データ管理学」、「臨床研究実地研修I」、「臨床研究実地研修II」の計19単位が必修科目となっております。医療系学部以外の出身者は「医学基礎I」、「医学基礎II」、「臨床医学概論」の6単位も必修となります。このほか、臨床統計家育成コース推奨の選択科目も開講されています。詳細は、社会健康医学系専攻のシラバス をご確認ください。
Timetable
ある医療系学部以外出身の2年間の時間割
時間割の一例です。1年次、2年次の夏季休暇の時期に、病院で行う「臨床研究実地研修I」、「臨床研究実地研修II」、集中講義「メタアナリシス」が行われます。





Voice on classes
在学生からのカリキュラムの紹介
SPHならではのカリキュラムや統計関連のカリキュラムを紹介します。カリキュラムの詳細については、社会健康医学系専攻 シラバス・単位取得をご確認ください。
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すべて
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統計以外
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統計関連
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A year of Clinical Biostatistics Course
臨床統計家育成コースの1年間
ゼミを通じた研究活動
毎週火曜日は医療統計分野の学生と合同で、合同ゼミを行っています。また、コース学生にとっては課題研究を進め、コース修了者にとっては知識を更新し、卒後も適切なフォローを受けるための機会として、HOTプロジェクト(毎週月曜開催)やコース在学生・修了生のみならず、医療統計分野卒業生、大学・研究機関・企業で活躍されている統計家も含めたセミナーであるKyoto Biostatistics Seminar(KBS)が開催されており、活発な議論がなされています。
また、毎年夏には、医療統計・臨床統計を学ぶ様々な大学の学生が一同に集まるBiostatistics Network(BSネットワーク)も開催され、本コースの学生も自分たちの研究を発表しています。
Task Research
課題研究
2年間の学びの集大成である課題研究は、自ら問題を発見し、解決するプロセスを重視し、専門分野以外の人にも理解できるプレゼンテーションを行う能力が求められます。課題研究を通して、臨床試験のプロフェッショナルである臨床統計家として必要な企画力、プレゼンテーション能力、倫理性を涵養します。課題研究で取り組む研究は、合同ゼミや年に1回開催されている研究集会Biostatistics Network(BSネットワーク)等で発表を行います。
Investigating generalizability of clinical trial results via Cross design synthesis
交差デザイン統合法を用いた臨床試験結果の一般化可能性の検討

交差デザイン統合法とは、ランダム化臨床試験と観察研究のデータを組み合わせるための因果推論の手法です。この課題研究では、治療対象集団・除外基準該当集団の因果効果推定量の性能をシミュレーションにより評価し、内視鏡的粘膜下剥離術後人工潰瘍における実データ解析により実践的な有用性について検討しました。本研究は、Plos One誌に論文が掲載されました。
Bayesian statistical model that incorporates similar external data at exploratory clinical trials
探索的臨床試験において類似した外部データを
ベイズ流に統合する統計モデルの検討

近年、標的遺伝子変異を有するがん種を包括的に対象とし,治療の有効性を同時に評価するバスケット試験が注目されています。この課題研究では、Kullback-Leibler divergenceに基づく情報借用の方法を提案しました。シミュレーションの結果、第一種の過誤確率を厳密に制御した場合は検出力が上昇しないものの、一部のがん種のみ治療が有効なシナリオでは既存手法より優れていることが示されました。本研究は、日本分類学会で優秀賞を受賞しました。